『影響力の武器 戦略編』から学ぶ、約束を守ってもらう方法
誰でも一度は、約束をすっぽかされたされた経験ってありますよね〜
デートの約束をすっぽかされたり、セミナーの参加にすっぽかされたり(笑)
うちの会社は美容室も経営してるので、予約の時間になってもお客さんが来ないなんていうことがあります。
そうなると、まあまあ困ります。(笑)
イギリスの医療界ではでは患者が予約を守らないために生じる損失は、
影響力の武器 戦略編
年間8億ポンド(約1490億円)と試算されています。
ひゃ〜!すごい金額ですね、対処方法ないんですかね〜
あるんです。
コミットしたことを守ってもらう方法

誰かがコミットメントをした、そのコミットに沿った行動をしてもらう方法があります。
それは、負担のない小さな工夫を2つ加えるだけで、かなり劇的な改善が見られました。
理由は、人は『一貫性の原理』に基づいて考え行動します。
自分が能動的に行ったコミットメントとその後の行動を一致させようとするマインドが働くからです。
具体的にどのような行動をしたのか?
- 予約の詳細を復唱するように促し た
- 次回の診察日を患者が自分でカードに記入するようにした
予約の詳細を復唱するように促し た
私たちは、大勢の患者を抱える保健センター三箇所で、ひと続きの実験を行いました。実験では、予約を取る電話をかけてきた患者さんに、日時が決まると予約の詳細を復唱するようもとめ、それから電話を切るようにしました。この小さな工夫にはなかなかの効果があることがわかりました。すっぽかしが三%減少していたのです。
影響力の武器 戦略編
三%という数値はインパクトないように感じますよね。でも、この数値をイギリスの医療界に当てはめて計算してみると、年間に2400万ポンド(約44.7億円)の削減になるということですよね。
44.7億円を削減するために、患者さんに復唱してもらう手間は「復唱してください」と伝えるだけで、時間は、『ほんの数秒』しかかかりません。
この、レバレッジ加減半端ないですね。
うちの会社が経営している美容室でも『すっぽかし』がないように、工夫をしています。
- その① 全力の笑顔で「またお待ちしてます」と訴えかけます。(笑)
- その② 来店3日後に、ショートメッセージかLINEに『来店のお礼』が届く設定になってます。
- その③ 次の来店の3日前に、ショートメッセージかLINEに『来店の約束』を送られる設定になっています。
これらの、施策を行うようになってから、すっぽかしは少なくなりました。しっかりとデータは取ってませんが...
影響力の武器 戦略編には、さらにすっぽかしの率を減らす対策法が書いてあります。
具体的にどのようなことかというと
次回の診察日を患者が自分でカードに記入するようにした

私たちは研究に協力していただいた保険センターすべてに、共通点があることに気づきました。三箇所とも、患者に次回の診察日が書かれていた予約表を渡していたのです。たいていの場合、予約の詳細を記入しているのは保健センターの受付担当でした。そのやり方ではうまくいかないのではないかと、私たちは考えました。一貫性の原理によれば、人々の意欲が最も高まるのは、自分が能動的に行ったコミットメントとその後の行動を一致させようとする時だからです。
影響力の武器 戦略編
次回の診察日を患者が自分でカードに記入するようシステム化したのです。4ヶ月以上このやり方を試してみたところ、なんと18%ものすっぽかしの減少が見られまたそうです。
この2つの事例から、学んで応用実践できることはいくつもありそうですね。
応用実践編
- 会社の部下に対して
- 取引先に対して
- セミナーに参加してほしい対象者に対して
- 子供に対して
会社の部下に対して
会社の会議やミーティングの時に、美化が発言しやすい場づくりを行い、積極的に意見を出してもらう。(能動的に発言させる)そして、各出席者が会議で決まったことを、復唱してもらうと実行しようと考えるようになります。
これあたりまえっちゃ、当たり前でどこでもやっている気がします。(あ、言っちゃった 笑)
ちなみに、影響力の武器 戦略編の初版は2016年、割と最近ですよね。
まあ、いいか。気を取り直して。
取引先に対して
取引先や顧客になりそうな相手に、商品の販売や契約を促すために、メールなどで連絡する際に、送った資料に問題がないと思うなら『同意します』と記入ご返信してもらうと、商品の販売や契約の制約率が上がるはずです。
セミナーに参加してほしい対象者に対して
セミナーに参加して欲しいのであれば、あらかじめセミナーの後の質疑応答シートに記入、提出しておいてもらえば、セミナー参加率は確実にあがりますね。
子供に対して
子供に口頭で寝る時間をコミットさせておけば、ゲームをしたりYouTubeを見たりしていても時間になったら寝る確率が高まります。
まとめ
人は一貫性をもって行動しようとします。一貫性の原理によれば、人々の意欲が最も高まるのは、自分が能動的に行ったコミットメントと、その後の行動を一致させようとします。その原理を意識して仕組み作りを行えば、約束を守ってもらえる確率が高まります。
以上です。